断片

 この頃何かを語ろうとして、数行書き始めるものの、結局まとまった文章にはできず、途中でやめてしまうことが多い。わたしの中には言葉になりたがっているものが確かにあるのに、語も文字も指につかずに消えていく。何が足りないのだろうか、どこを間違えたのだろうか、進んでは戻り、捉まえられると思った声が薄暗い階段にこだまする響きと消えて、ついにはすべてを閉じてしまう。そんな時、結局自分が書いてきたこと、書いていること、書こうとすることは、全部嘘でしかなかったのではないかと思う。


追記:
 わたしはときどき何も書けなくなることがある。書こうとしたことに近づくこともできず、ただその周りをふらふらさまよった挙句、数行進んでは数行戻り、やがて立ち往生してしまう。また近頃そのスイッチが入ってしまったようで、この文章そのものも、ここから何も書けなくなって丸二日が経ってしまった。いっそ消してしまおうとも思ったのだが、断片以前のものにすぎないけれども残しておくことにした。今朝(7/8早朝)もこの状況は変わっていない。何が悪いのだろうか、以前は随分考えたものだが、今日はそれは置いておく。いつか、また考えることもあるだろう。今はどれだけひどい文章になっても、ガタガタつぎはぎだらけの格好つかない言葉でも、とにかく無理やり書いてみようと思う。