引越し

いろいろ事情があって引越しすることになった。 今、作業をしている。

無理やり実家に戻らされることになった。 と言った方が正しいのだろうか。

やはりキチガイに一人暮らしさせておくわけにはいかないと実家も思ったらしく、 強制的に引越し手続きが進行した。「ほとんどのものを処分して来い」と言われた。ほとんどのものを処分している。自分も処分してしまいたいが、京都市の町美化センターでは引き取りが無いようだ。

最後の片付けに一人で京都に来て、次から次へとゴミ袋に詰め込んでは階下へ降ろしている。冷たい作業だと思う。昔のまだよかった頃の品とかがあふれるように出てきて、自分も、ひとのことは言えないじゃないか、今まで捨てられてなかったものがこんだけあったんだと思う。
皿をコンクリにぶつけるようにして砕く。思い出の食器もビニールに包んで叩きつけた。何もかも嫌になる音がする。何枚も砕いて砕いては捨てていく。早く死体になりたい。なればいいのに。耐熱ガラスは割れにくくて嫌だ。はるか昔にミスドでもらって、人が来るたび何度もアップルパイを焼いた。耐熱ガラスは何度ぶつけてもきれいに割れない。パイ生地を作る技術も割れて砕けてしまえばいいのに、と思う。耐熱ガラスは割れにくくて嫌だ。