天気

 雷雨が続いている。電気を消した真っ暗な部屋の中でそれを聞いている。うずくまって、ただぼんやりと耳と目をあけている。どこから入ってきたのか、部屋の空気も雷の匂いがする。雨の味もする。雷の音はなにか禍々しい力があるようだ。暗闇の中でそれを聴くと、自分が自分の身体の中に縛りつけられているような気がする。どんな許されざる罪を犯してわたしはここに縛りつけられているのだろう。雷鳴がわたしの罪状を読み上げる。