遠い声

 メールが来た。広告やスパムや契約や、あるいはネット上でだけのつきあいの人からのものではない。生身の人間を知っている相手からのものである。素直に嬉しい。今の調子の悪さゆえ、返事を書くこともできないのを歯がゆく思う。そう言えば何人か、メールを出そうと思っていた人がいた。思ってからもう一週間以上になる。まだ誰にも出せていない。
 わたしの声は遠いのだろう。きっと誰にも届きはしまい。