計画的日常

 できるうちにしておかないと、なにもできなくなってしまうので、掃除をして洗濯をして美容院に予約を入れて食事に出た。比較的重めのランチをあえて頼み、コーヒーを嗅いで、煙草を吸いながら新聞を読む。本屋に寄り平積みと新刊を眺めて、それから買い物をする。生活用品を多めに買い込む。真夏のさなかに冬ごもりの準備をしているみたいだ、そのことを一人でさみしげに笑ってみる。帰り道の花屋で夏の花を見る。どうしても夏の花は、疲れているような花か、さもなければ見るものを疲れさせるような花かが多いが、それでも花はいい。小さな鉢でも買おうかと思うが、わたしと心中させるのも哀れに感じて思いとどまる。自販機で缶コーヒーを買って、手の中で冷たさを楽しみながら部屋に着く。